アルカリ電解水の使用方法

今回、富士バス販売では“強アルカリ電解水”の販売を開始する運びとなりました。
この強アルカリ電解水は成分の99.5%が水で構成されているため非常に安全性の高い洗浄剤となります。
しかし、非常に強力な洗浄力を持ちます。
泡立ちやすすぎの必要もなく、ガラスや床だけでなく絨毯やカーテン、カーペット、ぬいぐるみなどの普段丸洗いの難しい製品の洗浄に有効です。
洗浄力だけではなく、殺菌、抗菌効果にも優れております。除菌剤の効果を示す実験のATP拭き取りテスト(図1)で みなさんが普段使用されているアルコール系除菌剤や次亜塩素酸系除菌剤を抑えて圧倒的な殺菌・除菌能力を示しました。
ただ、肌への刺激性は非常に低いといえます。(図2)

不活性化・抗菌力試験結果

01.ヒトコロナウイルス
不活化試験 大阪大学バイオベンチャーエバンス
02.ノロウイルス
不活化試験 日本食品分析センター
03.A型インフルエンザウイルス 不活化試験 日本食品分析センター
04.ヒトヘルペスウイルス 不活化試験 日本食品分析センター
05.大腸菌 抗菌力試験 宮城県公衆衛生協会
06.黄色ブドウ球菌 抗菌力試験 宮城県公衆衛生協会
07.腸炎ビブリオ 抗菌力試験 宮城県公衆衛生協会
08.サルモネラ 抗菌力試験 宮城県公衆衛生協会
09.腸管出血性大腸菌(O157) 抗菌力試験 宮城県公衆衛生協会
10.レジオネラ 殺菌効果試験 日本食品分析センター

【図1】

強アルカリイオン電解水と他薬剤の比較

  アルコール
(70~80%)
次亜塩素酸
ナトリウム
(0.1%)
強アルカリイオン
電解水
(pH12.5)
体や洗浄対象物
への安全性
皮膚刺激や対象物への
影響は少ない
×皮膚刺激や対象物への
影響が大きい
皮膚刺激や対象物への
影響は少ない。
作業性 発火性があるため
火器のある場所では
使用不可
×腐食性があるため
防護具、洗浄対象物の
すすぎが必要
残留性が無く、
二度拭き不要植栽や
洗浄対象物に安全
保管しやすさ ×消防法の危険物に
該当する
(危険物等級Ⅱ)
紫外線や熱で分解される
ため冷暗所での保管が必須
熱や紫外線で分解されない
保管場所は選ばない
効能 対象物が汚れていると
効果が激減する
アルカリ成分が
タンパク質等の汚れを
一定程度分解する
アルカリ成分がタンパク質等の
汚れを著しく分解する
バイオフィルムの分解も可能

【図2】

富士バスでは強アルカリ電解水を小さなお子様が乗る園児バスなどの清掃等に活用しています。
そのた肌に触れる箇所でもアレルギーを起こしにくいようにと洗剤の代わりに強アルカリ電解水を使用しております。
ソファーや絨毯・カーペットなどでは洗剤の残留を気にすることなく使用できるため非常に使い勝手の良い洗浄成分となっております。
ただ、アレルギーや皮膚への影響が少ないとはいえ、使用方法には十分注意が必要です。
強アルカリ電解水は洗浄力が非常に強いため色のついたものやレザー製品等で色落ちが発生する可能性がありますので十分に希釈したものを使用し、目立たないところで試してからの使用をお願いたします。(図3,4)

用途別参考希釈倍率

用途 濃度 使用方法
コンロや換気扇など
汚れの強い箇所
原液~5倍 全体にたっぷりと吹きかけ、5分ほど置く。
タオルやブラシで汚れをふき取る。
一度で取れない場合は繰り返す。
壁・床 5倍 均一にスプレーして浮き上がってくる汚れを柔らかい布でふき取る。
ドアノブや
取っ手の除菌
5倍 除菌したい場所に軽く湿る程度に吹きかけ、乾いた布で拭き取る。
シールはがし 2~5倍 シールにアルカリ電解水を染みこませたティッシュを被せて2~3分置く。
その後拭き取る。
窓・鏡 10倍 ガラスに均一にスプレーし、アルカリ電解水で湿らせたタオルで汚れをふき取る。
その後、乾いた布できれいに拭き上げる。
パソコン・スマホ
除菌
10倍 タオルに適量を吹き付け、表面が軽く湿る程度で拭き上げる。
絨毯・マットレス
その他布製品
10倍 表面が軽く湿る程度に吹きつけた後、ブラシでなじませる。
その後乾いた布で拭き取る。
臭いの強い
タオル等
10倍 アルカリ電解水を染みこませてから洗濯機に投入する。
車内除菌消臭 5~20倍 スプレーで天井や足元、シート等に吹き付ける。
乾いた布で叩くようにして湿り気をとる。

【図3】

希釈倍率早見表

倍率 2倍 3倍 4倍 5倍 10倍 15倍 20倍 25倍 30倍 35倍 40倍
pH12.5 12.19 12.02 11.89 11.8 11.5 11.32 11.19 11.1 11.02 10.95 10.89
pH13.1 12.79 12.62 12.49 12.4 12.1 11.92 11.79 11.7 11.62 11.55 11.49
倍率 45倍 50倍 55倍 60倍 65倍 70倍 75倍 80倍 85倍 90倍 95倍
pH12.5 10.84 10.8 10.75 10.72 10.68 10.65 10.62 10.59 10.57 10.54 10.52
pH13.1 11.44 11.4 11.35 11.32 11.28 11.25 11.22 11.19 11.17 11.14 11.12
倍率 100倍 105倍 110倍 115倍 120倍 130倍 135倍 140倍 145倍 150倍 155倍
pH12.5 10.5 10.47 10.45 10.43 10.42 10.38 10.36 10.35 10.33 10.32 10.3
pH13.1 11.1 11.07 11.05 11.03 11.02 10.98 10.96 10.95 10.93 10.92 10.9
倍率 160倍 170倍 180倍 190倍 200倍 250倍 300倍 350倍 400倍
pH12.5 10.29 10.26 10.24 10.22 10.19 10.1 10.02 9.95 9.89
pH13.1 10.89 10.86 10.84 10.82 10.79 10.7 10.62 10.55 10.49

※上記の希釈倍率のp H値は理論値です。自己分解に優れる電解水は希釈倍率が高くなるほど、理論値よりp H値が低くなる傾向があります。

【図4】

pagetop